せきらら性教育 -14ページ目
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しんみりと離婚を語る

「おかあ、離婚する?」

またしても、息子のいきなり攻撃。おかあはネギをきざんでるんやけど・・・。

「はあ?」
「おとうと離婚する?」
「何でやねん?」
「友達の***の親が離婚するんだって」

その子はとってもええ子で、やさしいし、おかしいし、結構まぬけで、わたしのお気に入りの一人やった。ご両親のことも両方とも結構よく知ってた。そら、人間やから完璧ではないけど、教育熱心なええ両親やなあ(わしにはあそこまではできん。負けじゃあ)って思ってた。

「そうか、それは難しいなあ」

あのな、無責任な人間もいてるけど、ほとんどの人は子供に対してきちんとしてあげようって思ってるんや。それで、どんな親でも、離婚ゆうのが子供にとってはものすごいショックやって知ってるんや。

「じゃあ、何でするの?」
「それは難しいなあ」

それはなあ、人によってちょっとずつ事情がちゃうさかい、何でするって聞かれても、よう答えん。そやけど、離婚はな、するのは大変なんや。ちょっとしますわ、ってできるわけやない。考えて考えて、子供のことも考えて、それでも離婚するしかないからするんや。

「ええか、ようお聞き。何で離婚せなあかんのかはその二人にしか分からん部分がほとんどや。それをな、外から見て、いろいろいうやつもいてる。そういう噂は信じたらあかん。そういう噂に参加するのもあかん。そういう噂で、あいつはどうじゃとか、こうじゃとか、決めるのもあかん。***ちゃんはええ子やし、親も二人ともええ人や、子供を大事に思ってはる。それは、離婚しても何してもかわらへん」
「おかあ、涙が出そう」
「切ないもんなあ」
「いや、ネギくさいんだけど・・・」

そうでした。バーソを作ろうと思って、ネギを5束刻んでる最中でした。しかし、お前、おかあの話、きいてんのか・・・全く・・・。

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付記: 離婚率は増えつつあるといわれています。たとえばニュージーランドでは、二親とも「生みの親」で構成されている家族に属する子供は5人に1人という統計も出ています。ただ、離婚率は結婚年数と全人口に対する結婚人口を念頭に入れて考えねばならないため、そう簡単には計算できないようです。また、国際結婚や、海外で離婚手続きを取る人も増えているため、たとえば「アメリカの離婚率50%」というよく言われる統計結果は信頼できるものとはいいがたいようです。それでも、2003年にイギリスでスーパーマーケット・チェーンのテスコが「簡単に安く離婚できる法律パック(弁護士代が少しで済む)」というものをネット上で発売した、というようなニュースを聞くとやはり、増えているのかも、という気もします。

しかしながら、離婚率の増加とは「家族の崩壊」ではなく、今までの「家族」という固定観念を破る新しい家族の形態ができつつある証拠、という前向きなとらえ方をしたいものです。法律などもこの新しい状況に対応して改正をされる動きが出てきているようです。

カソリック教国・イスラム教国などでは宗教上の理由で離婚が許可されていない国も多数あります。その中でイスラム教国であるイランが女性からの離婚の申請をも認めていることは、女性の権利の擁護という観点から見て特筆すべき事ではないでしょうか。


怒りながらゲイを語る: 付記

本文はこちらです

付記2: Honey Bumさんからの指摘がありましたので、文中、誤解を招きそうな部分に説明をたしたいと思います。

ゲイが女性的であるという一般的な誤解があるようです。ゲイにもさまざまなタイプの方がいて、男性的な方も知れば、確かに女性的なかたもいます。それは、ヘテロの男性に女性的な方も男性的な方もいるのと変わりません。こういったゲイへの誤解は、マスメディアにおけるゲイの描写の仕方に問題があるのではないかと思っています。そういった意味において、母親としては、息子と一緒にできるだけテレビを見たり、本を読んだりして、偏りのある表現はそのたびにしつこく怒ろうと思っています。

これからも、どんどん、疑問点、説明が悪い部分・間違っている部分など、指摘してください。わたしは性教育の専門家ではないので、皆さんの意見を聞きながら勉強をしていきたいと思っています。

よろしく~。

町の中で聞かれました

土曜の町は混んでいた。息子のYと買い物に出かけ、ごちょごちょといろいろ買い込んだ。最後に牛乳を買いに近くの雑貨店に行くことになった。

件の雑貨店は、いわゆるキヨスクで、新聞雑誌コカコーラに牛乳、絵葉書、浮き輪、といろいろ売っている。その店に向かう途中、Yが聞いてきた。

「あの店に行くと、雑誌のところにたくさーん女の人の裸が出てる雑誌があるけど、あれなあに」

町はとても混んでいた。Yは声がでかい。わたしは目の前を歩くおばさんの耳が大きくなるのを目撃した。

「あれは、ポルノじゃ」

わたしの声も大きい。

「誰が買うの」
「男の人たちじゃなあ、ほとんどは」
「なにするの」
「あれを見ながら何をするんじゃ。ナニをナニをナニを・・・」(冗談言ってる場合かい!)
「じゃあ、おとうも買うの?」
「いや、おとうは買わん。わしがいるではないか」(ナニを言い出すのか)
「なるほど・・・」(納得したよこの子は!)

これで、終わりか、と思ったら、Yは最後に一発。

「見てもいーい?」
「裸の女が見たければ、ウィーンの美術史美術館にでも、パリのルーブルでも、イタリアでもつれてったるから、雑誌はいけません」

女の人を物として扱っているからね。

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付記: といって、決してこれらの芸術機関がポルノ機関よりもすぐれているわけではありません。たとえば、芸術界における女性の権利のために活動しているゲリラ・ガールズによれば、「メトロポリタン美術館に入るのに女の子は裸じゃなきゃいけないのよね。現代美術のコーナーでは作家の5%しか女性じゃないけど、裸のうちの85%は女性なのよ」ま、ポルノも芸術も女性蔑視に関しては引き分け!ってとこですか。

性教育は、女性蔑視をなくすためにも必要だと思うんですけどね。 

辞書を引く功罪

息子は誕生日に辞書をわたしの友人からもらった。子供用の辞書。イラストも付いていて、前頁カラーの、なかなかいい辞書だ。

誕生日のパーティーの後、だんなとわたしは居間で赤ワインを飲みながらしゃべっていた。息子は隣の部屋でもらった誕生日プレゼントで遊んでいた。

「Yが*才ということはわしらも結婚が長いねえ」
「もうすぐ、Yの第二次性徴も」
「精通があったら、あんたの責任やで。わしにはちんちん無いからの」

と、実に、一人息子の誕生日にふさわしい会話を交わしていた。

「な、何をしろと・・・」
「二人でちんちん並べてしごいたったらええんとちゃうか」
「・・・・」

だんなが沈黙に陥った瞬間、息子の声が聞こえた。

「性交: 女性性器に勃起状態になった男性性器を挿入すること」

家庭に沈黙が訪れた。

「こりゃ、なにを読んでいるんじゃ」
「辞書」

いい辞書をもらったものだ。

怒りながらゲイを語る

遠足の弁当をあまり考えずに赤紫の袋に入れて、息子にもたせた。息子が帰ってきた。

「おお、弁当、うまかったか?」
「・・・・」
「返事しよし」
「・・・おいしかった・・・けど・・・」
「けど、なんや」
「ピンクの袋に入ってて、ゲイだっていわれた」

プッツン。切れた。

「ゆったやつは誰じゃ!」
「みんな・・・」
「そいつらみんな、あほじゃあ!」

まず、色は、赤紫でピンクやない。ピンクを持ってたら女の子ゆうのは、下らんおもちゃを作って女の子用はピンクにしてる下らんおもちゃ会社が植えつけてる下らん固定観念じゃ。ピンクの何処が女の子かゆうてみい! ピンクは色やから、性別はないわい!

それから、何で、ゲイっちゅう言葉をそういう使い方するんや! どういう意味や、ゆうてみい!

「だから、ゲイって、なよなよしてて、いい子ちゃんで、くだらないやつって・・・」

ほんまか、ほんまにゲイはそうか? ちゃうやろ、それは、勝手に差別していっとるんやろ! Gayのほんまの意味知ってるか? 幸せ、悦びっちゅう意味じゃ。自分たちは世間に向かって、自分たちの性的傾向を隠しません、正直に言います、わたしたちは嘘をついていないからしあわせですっちゅう意味を込めて、自分たちをGay People、幸せな人って呼んだんじゃ。自分たちを差別する人間に対する抗議なんや、自分たちをゲイって呼ぶのは!

「おかあ、怒ってるの?」
「おお、怒っとる。そういう、言葉の意味も知らんで、社会的意味も知らんで、差別をするやつは許せん。今度から、そういうあほがおったら、いったれ。お前、Gayの意味、しっとんのか。辞書でケツふいてから出直して来い!!」
「辞書でお尻、ふいたら、意味を調べられないんじゃない?」

息子、冷静・・・。


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付記: Gayという言葉のもともとの意味は「悦ばしい」「きれいな色の」というような意味でした。たとえば、ニーチェの「悦ばしい知識」という本は「Gay Science」という英語のタイトルに訳されています。ただ、現在では、こちらのほうの意味では使わず、Gayと英語で言った場合、ホモセクシュアルの人を意味します。

付記2: Honey Bumさんからの指摘がありましたので、文中、誤解を招きそうな部分に説明をたしたいと思います。

ゲイが女性的であるという一般的な誤解があるようです。ゲイにもさまざまなタイプの方がいて、男性的な方も知れば、確かに女性的なかたもいます。それは、ヘテロの男性に女性的な方も男性的な方もいるのと変わりません。こういったゲイへの誤解は、マスメディアにおけるゲイの描写の仕方に問題があるのではないかと思っています。そういった意味において、母親としては、息子と一緒にできるだけテレビを見たり、本を読んだりして、偏りのある表現はそのたびにしつこく怒ろうと思っています。

それって3P・・・


この国の性教育の歴史を調べてみた。早いもんで、1960年代からやっている。TV番組まである。白黒の画面に出てくるのは、なんやらえらそうなおっさんで、白衣を着てはる。

「わたしは性の権威であるが、セックスはしていないぞよ」

って感じのアイデンティティーに満ち満ちている。そやけど、おっちゃん、ほんまは好きそうやなあって、ニヤニヤしてしまいますわ。

おっちゃんはセックスの説明を始めはった。

「男と女がいます。セックスをすると子供ができます」

ほー、なるほど。そやけど、それでは説明になってえへんで。

「おしべとめしべがあります」

こら、おっちゃん、話をそらしたらあかん。

「おしべが男で、めしべが女です」

そんな話、聞きたないぞお。

「ハチが来て、受粉します」

ハチ? 男と女と、ハチ? そ、それは・・・・









3Pやないですか!!





あかん、これは性教育超上級コースや・・・。おっちゃん、ほんまにすきやったんやなあ・・・。

玉取り騒ぎ


玉のようなのは男の子で、珠のようなのは女の子だそうだ。珠は真珠のことらしい。では、玉は? やっぱり、金の玉か?

息子のYはそろそろ第二次性徴がはじまりそう、か、な・・・というところ。ハリー・ポターの、ハリーがデートをしたり、ふられたりする部分を熟読して、予習をしているようだ。なるほど、そういった読み方もあったのか。

それで、猫ではないといわれたわたしの猫を捕まえて、Y は「ちんちんは何処だ」と聞いた。シャム猫はちんちんと玉袋の部分が色が変わっているため、非常にわかりやすくて、性教育に最適な猫種だと思う。そこで、色の変わっている部分を見せて、猫のちんちんは普段はここに隠れているが、ことあると、ののの、と伸びて出てくるというと、いたく感心をした。

その後、ぺったんこの玉袋を触りながら、Yは「でも、ここには玉はないんだよね」と言いながら、おのれの何を確かめていた。

それを見て、思い出した。

もう、ずいぶん前になるけど、去勢手術の後、猫を獣医に受け取りに行ったときのことだ。看護婦さんがかごに入れて麻酔でふらふらしている猫を連れてきた。

「ハイ、お宅の男の子」
「いや、もう、男の子では・・・・」
「あらあら、まだ立派な男の子ですよ」
「でも、もう立派な男の子では・・・」

その会話を後ろでお母さんに連れられた10歳くらいの男の子が聞いていて、パニックして、叫んだ。

「お母さん、あの猫に何が起こったの!! ここで僕にも同じことするの!!」

・・・・やっぱり、男の子は、玉、なのでしょうか。

こんにちわ

こんにちわ。結局、考えた末、もう一個、ブログを作ることにしました。それで、わたしが直面している

第二次性徴がはじまりそうな息子への対応

がテーマです。

どうしよう! わたしちんちんないやん! わからんことばっかりやわ。ってあせりまくりの日々です。誰か、助けてくれへんかなあ。
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