脳みそが働かないんだってさ。
子供って、10歳くらいから嘘をつくようになる。それは、自分以外の視点があって、自分のしていることが相手には見えていない、ということに気がつくからだそうだ。まあ、ある意味では自己中心的で自分の視点のみで世界を見ている段階から、視点の多様性に気がついているわけだから、進歩とは言えると思う。
しかし、嘘をつかれると困る。
信頼ができなくなってしまう。すると、自由を与えることを躊躇してしまう。
「そやから、信じてほしいんやったら、小さいことで嘘ついてごまかすのやめなあかんって言ってるやん!」
「はーい・・・はーい・・・」
「あんな、信じるって関係の基礎にあるんやから、このままではうまいこといかへんようになるやろ」
「はーい・・・はーい・・・」
聞いてんのかいな・・・。分かってんのかいな・・・。
信じること、嘘をつかないこと。
しかし、そんなことをえらそうに言えるんだろうか、わたし? あー、凹むなあ・・・。
しかも、どんなに怒られても、説教されても、その後で風呂に入りながら、でっかい声でご機嫌で鼻歌を歌う息子・・・。うう・・・さらに凹むぜ。
「なあ、Yには絶対分かってへんよね。わたしが何を言ってるのか、分かってると思う?」
「ああ、この記事を読んでごらん」
だんなが英インディペンデント紙の記事のリンクを送ってきた。
なになに・・・。
(2005年9月9日)
思春期の初めのころ、ホルモンのバランスが悪くなって、一時的に大人の表情、ことに怒りや悲しみの表情が分からなくなる、らしい。それで社会的関係がうまく行かなくなる、らしい。だから、手に負えんがきんちょどもに、ちめちめ言ってみたかって、
「わかっとんのかいな。わかってぇへんやろ!」
って大人が思うのは当たり前、とか。文化的に第二次性長期の子供が反抗してるというよりは、純粋に生物学的にうまいことコミュニケーションが取れんようになる、らしい。表情を認識する脳の部分は声の調子も認識してる、とか。
故に、怒っても、こっちが怒ってることが相手にはちーっとも伝わらんそうだ。
そやけど、14歳くらいでこういった脳の働きが回復するらしい・・・。
・・・。
そのまま、回復せえへんこともたまにはあるんちゃうか・・・と、一瞬不安が頭をよぎるわたしでした。
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追記(9月13日午後)
記事中のリンクですが、インディペンデント紙は記事を見るのが有料みたいです・・・ケチ!
というわけで、別のサイトに全文引用されていたので、そちらにリンクを変えました。でも、この記事では、どういったホルモンなのか、脳のどの部分が影響を受けるのか、ちょっと分からない。で、検索をかけてみたんだけど、フランス語の論文しか出てこなかった・・・フランス語、全くできません(爆)。
追記(9月14日)
この研究は、サンプルのとり方なんかがちょっと信頼性があるとはいえないかも・・・という指摘がありました。必ずこうなる、という結果が分かっているというよりは、こういうことがあるんじゃないか・・・という仮説程度らしいです。
でも、こういうことを聞くと、親としては安心するというか、いいわけができるというか・・・。だから、そういった意味では意義のあるものだとは思うんですが。まあ、適当に参考にしてください、程度のものらしいです。